API基盤・APIマネジメント

「API基盤・APIマネジメント」

データ活用やDX成功に必要な考え方を、各種キーワードの解説で理解できる用語解説集です。
今回はクラウド時代になって注目されているIT利活用の基盤である「API基盤」「APIマネジメント」について解説し、それを通じてこれからの時代に必要なITとはどういうものかについて考えます。

API基盤・APIマネジメントとは

API基盤(API Platform)とは、「APIの提供」や「APIの利用」などをスムーズにする様々な機能が整えられた基盤環境のことです。APIの公開と利用に伴って必要となる機能、APIの認証機能やAPIの管理機能(マネジメント機能)などを提供します。
特に社外など広い範囲に対してAPIを公開する場合、APIとして提供したい機能そのものの開発以外に、認証機能や管理機能など周辺機能の整備が必要になることがあります。
API基盤は、API活用において必要になる周辺機能を自前で整備せずに済む環境を提供することで、APIの開発や公開を効率的かつ安全安心にし、APIの利用もスムーズにできるようにします。

APIとは

APIとは「 Application Programming Interface」を略した言葉です。「人間がコンピュータを利用するインタフェース」としてマウスやキーボードが提供されているように、「外部のアプリケーションから、アプリケーションやクラウドサービスの機能やデータを利用できるように提供されているインタフェース」のことをAPIと言います。

API自体の解説記事もあります
⇒ API|用語集 Vol.6 | セゾンテクノロジー

API活用が生み出す大きな可能性

「API活用」が持っている大きな可能性が、昨今とても注目されるようになっています。

ビジネスにおけるデジタル活用が進み、社会生活にもITがますます浸透し、企業間もITで直接連携する取り組みが進み、クラウドサービスも広く利用されるようになりました。IT活用が進むにつれ、個別のアプリケーションやクラウドサービスで閉じたIT活用だけではない「より広い範囲にまたがるIT活用」が求められるようになってきますが、そのような状況においてAPIは「様々なIT資源を連携させて活用する手段の一つ」として期待されています。

クラウドなど「様々なIT資源を組み合わせて利用」できる

APIを活用することで、「様々なIT資源を組み合わせたIT利活用」を実現することができます。例えば、kintone上の顧客情報とSalesforce上の商談情報をうまく自動連携させることなどです。クラウドサービスを外部から呼び出して利用したい場合には、基本的にAPIを経由して利用することになります。

「作るより効率的に」必要なITシステムを実現できることがある

旧来的なシステム開発では、必要な機能をその都度新規に作る傾向がありました。しかしAPIで呼び出せるIT資源をうまく活用すれば、全て作ることなく「APIから呼び出せる既にある機能やデータ」をうまく活用して、効率的に必要なITシステムを実現できることがあります。

自社のIT資源を再利用できる

自社の持つITシステムの機能やデータをAPIとして外部から利用できるように整備すれば、IT資産としてうまく再利用することができるようになります。さらには、自社システムと他社システムとの連携や、自社保有システムとクラウドサービスを組み合わせてのIT活用など、より進んだ取り組みも実現しやすくなります。

「疎結合」「サイロ化を解消したIT」の実現手段

組織やITシステムにとって良い状態であるとされる「疎結合」の状態を実現する手段として、あるいは「サイロ化」の状態を解消する手段として活用できます。

⇒ 疎結合|用語集 Vol.12 | セゾンテクノロジー

⇒ サイロ化|用語集 Vol.11 | セゾンテクノロジー

企業を超えた協力関係など「広い範囲で連携したIT」を実現できる

他社や顧客に対し、自社ITシステムの機能やデータをAPIとして公開し、外部から利用できるようにすることで、企業を超えて連携したIT活用を実現しやすくなります。

例えば、サプライチェーンに関わる企業各社が、それぞれAPIを公開し相互に呼び出して利用できる状況を作れば、サプライチェーン全体での「APIによるエコシステム」を実現することができます。APIを通じた各社との連携によって、新たな経済価値や新しいビジネスチャンスを生み出す、いわば「APIエコノミー」を実現できることがあります。

APIの活用に取り組みたい、しかしそのためにはいくつも難題が

シンプルな理解では、APIとは「IT資源をAPIの形で抽象化」し「外部のITシステムから利用できるようにした」ものです。そのイメージからは、「自社リソースをAPIとして公開」すれば、外部から利用できるようになり、それだけでここまで紹介してきたような多くの可能性を享受できるようにも思えます。

しかしながら、実はそれだけでは十分ではありません。「単にAPIとして公開するだけ」だけでは、以下のような多くの問題が残ったままになってしまいます。

利用する側:APIの呼び出しは容易であるとは限らない

APIが公開されているということは、呼び出しが「可能である」ことは意味しますが、必ずしも「利用しやすい」ことは意味しません。残念ながら、利用しやすくないことは珍しくないことです。APIを利用するために、APIの仕様書を読んで複雑な動作を理解し、複雑な動作に対応した呼び出し処理を実装しなければならない場合があります。

さらには、APIは時間が経過すると仕様が変化する(バージョンが新しくなる、機能が増減するなど)こともあり、そうなるとAPIのアップデートにあわせて継続的な対応まで必要になることがあります。

利用する側:必要な機能・利用したい資源にAPIがあるとは限らない

外部から利用したい機能がAPIとして用意されていない場合があります。また、現場で広く使われているExcelファイルの内容とデータ連携したい場合など、利用したいIT資源にAPIそのものが存在しない場合もあります。

提供する側:APIを適切に開発して公開することが難しい

すでにある機能やデータをAPIとして公開するだけでも、外部から理解しやすく使いやすく配慮した形でAPIを公開することは難しく、どうしても使いにくくなったり機能不足になったりしがちです。

後日APIの機能を増やすことになったとき、機能拡張への配慮がない設計で作っていたので無理に機能追加することになり、解りづらくなってしまうこともあります。APIの公開には、設計スキルや技術力が必要になります。

提供する側:APIを提供して運用しつづける必要がある

公開したAPIを運用し維持し、提供し続ける必要があります。つまりAPIの管理、運用やマネジメント作業が必要になります。

ログなどを通じて利用状況に問題はないかを確認する、利用負荷の増減に対応する作業、旧バージョンの利用者が残って混在する状況への対応、有償公開なら課金処理も必要ですし、多数のAPIがある状況でのスムーズな提供と利用の実現も支援する必要があり、新しい要望や発生した問題に対応するために新しいバージョンを継続的に開発して提供することも必要になります。

提供する側:APIそのもの以外に手がかかることがある

API提供するためには継続的な運用作業が必要になります。特に、組織内部ではないオープンなAPI公開をする場合には、認証に関する機能、利用者に権限を設定する機能、誰がどのように利用しているかログを取る機能、さらにはAPIを利用してもらうために解りやすいAPIの仕様書の整備なども必要になります。

提供する側:セキュリティの問題

APIは基本的に、ハッキングなど悪意のあるアクセスにもさらされるインターネット上で公開することになります。そのような環境においても、不正アクセスなどがなされず、安全安心にサービスの提供と利用ができるよう、対策が取られている必要があります。

そのような対策にはコストや時間がかかり、技術力がなければ十分な対応ができないこともあります。APIの公開と活動により得られるメリットとも比べて、APIを公開するのかしないのか、公開するのならどのような機能と手段で公開するのか、検討する必要があります。

提供する側:そもそも作らないといけない

そもそもAPIとして公開するために、開発作業が必要になること自体も大きな障害です。

ビジネスで価値を生む取り組みをしたいと考えてAPIの提供や利用をする場合、その事情を一番よく知っているのは業務の現場ですが、業務の現場が自らプログラミングによりAPIを利用し開発・提供することは、多くの場合には現実的な期待ではありません。その都度エンジニアに意図を伝えて開発してもらう不便により、活用が進みづらくなることがあります。

API活用の諸問題を解決する「API基盤」

APIの利活用には大きく可能性があります。しかしAPIを提供しようとすると、しっかりした活用をしようとするほどハードルが高いことが解りました。このようなAPI提供における諸問題を低減してくれるのが「API基盤」です。

機能:API提供で必要になる足回りや周辺の機能を基盤側で提供

API提供に必要になる足回りや周辺の機能実現を基盤側が支援することで、「APIを作る作業そのもの」に注力することが可能になります。利用者からすると、API基盤により周辺機能まできちんと作ってある整備されたAPIを利用できるので、利用しやすくなります。

具体的には、認証機能、利用者への権限設定やアクセス権限を設定する機能、開発やテストを支援する機能、標準仕様に沿ったAPIの開発の支援や、APIの使い方を説明する仕様書の生成など、API開発で必要になる機能などが、API基盤により支援されます。

機能:API運用で必要になる機能を基盤側で提供

APIを開発して公開した後、運用する段階においても、APIの運用やAPIのマネジメントを支援する機能についても基盤側で用意することができます。

例えば、利用ログを記録し利用を管理する機能、有償提供のための課金を支援する機能、セキュリティ対策がなされた状態のAPIを公開する環境を提供してくれる機能、キャッシュやスケーリングなど大規模な利用や負荷の増減に対応する機能、APIの提供バージョン管理に関連する機能などが、API基盤により支援される機能になります。

「つなぐ」技術でさらに理想的なAPI活用を実現

API基盤の利用により、APIの利用や開発はよりスムーズに行えるようになりますが、そうなるとより一層問題になってくるのは「APIそのものを作る」「APIを利用する」ことそのものに「プログラミングが必要になるハードルの高さ」です。

この問題は、ビジネス側からの取り組みでAPIを利用し、ビジネス的な成果をあげようとする際により一層問題になります。例えば、APIによりビジネスの要請に素早く柔軟に応えるIT基盤を実現する意図なら、何かあるたびに都度エンジニアに依頼して作ることや修正を依頼することが必要な状況は、理想的な状況とは言えません。

しかし、これらの問題には解決手段があります。EAI」や「ETL」、「iPaaS」と呼ばれる、「DataSpider」や「HULFT Square」などの「つなぐ」技術を活用すれば、「プログラミングが必要な前提を外す」ことができ、API活用のハードルをさらに下げることができます。

GUIだけで利用できる

通常のプログラミングのようにコードを書く必要がありません。GUI上でアイコンを配置し、設定をすることでAPIを呼び出して利用できます。

難しいAPIを使いやすく、バージョンアップ対応もお任せできる

APIによっては難しい仕様を理解して作りこむ必要があり、利用が容易ではないことがあります。開発しても以後のAPIのバージョンアップ対応が大変です。そのようなAPIを簡単に利用できるよう事前に整備した「専用接続アダプタ」があります。

自分自身でAPIへのアクセス方法を細かいところまで理解して本格的に作りこむことも可能ですし、買ってくるだけで簡単に便利に使える専用接続アダプタに任せてしまうことも、どちらもできます。

Excelファイルなど、APIの公開がないものも利用可能に

外部から呼び出して利用したいデータや機能にAPIが無いことがあります。例えば、業務の現場で使われているExcelファイルや、自社のメールサーバの電子メールの添付ファイルなどもそうでしょう。APIに限らない、多種多様なシステムやデータに対するアクセスも「専用接続アダプタ」でスムーズに行えます。

GUIだけで本格的に利用できる

GUIで簡単に使えるが簡単なことしかできない、あるいは本格的に業務で利用しようとしたらすぐに負荷に耐えられなかった、残念ながらそういうプロダクトもよくあります。GUIだけで利用できると同時に、本格的プログラミングと同じくらいの作りこみができ、業務の基盤を担えるだけの大量データの高速処理性能など本格的性能をも備えています。

作りこんだ処理をAPIとして公開できる

様々なITリソースを「つなぐ」ことで連携させて、有益な処理を実現する機能を実現したなら、そうやって作った機能自体を簡単にAPIとして公開できます。

そのようにしてGUI上で開発された機能は、ビジネスの現場が自ら作った、ビジネス的に有益な機能であることが多くあります。そのような機能をAPIとして公開し、自社や他社からも自在に利用できれば、当然その効果は大きなものになります。

iPaaSなので運用不要

DataSpiderなら自社管理下でしっかりと運用できます。クラウドサービス(iPaaS)のHULFT Squareなら、APIの安全な公開に必要な認証やログ取得機能なども自分で作らずともサービス側で提供運用されており、そもそも「つなぐ」技術そのもの自体も自社運用不要で利用でき、「つなぐ」技術そのものの導入や運用の手間すらなくすことができます。

関係するキーワード(さらに理解するために)

  • 疎結合
    • 疎結合とは、システムが構成要素の組みあわせで作られており、それぞれの構成要素同士の依存関係が高くなく、互いに独立性が高い状態のことを言います。ITシステムから組織の構造まで、様々なシステムが「どのようにあることが望ましいか」を考えるにあたって、有用な視点です
  • EAI
    • システム間をデータ連携して「つなぐ」考え方で、様々なデータやシステムを自在につなぐ手段です。IT利活用をうまく進める考え方として、クラウド時代になるずっと前から、活躍してきた考え方です。
  • ETL
    • 昨今盛んに取り組まれているデータ活用の取り組みでは、データの分析作業そのものではなく、オンプレミスからクラウドまで、あちこちに散在するデータを集めてくる作業や前処理が実作業の大半を占めます。そのような処理を効率的に実現する手段です。
  • iPaaS
    • 様々なクラウドを外部のシステムやデータと、GUI上での操作だけで「つなぐ」クラウドサービスのことをiPaaSと呼びます。

「iPaaS」や「つなぐ」技術に興味がありますか?

オンプレミスにあるITシステムからクラウドサービスまで、様々なデータやシステムを自在に連携し、IT利活用をうまく成功させる製品を実際に試してみてください。

「つなぐ」ツールの決定版、データ連携ソフトウェア「DataSpider」および、データ連携プラットフォーム「HULFT Square」

当社で開発販売しているデータ連携ツール「DataSpider」は長年の実績がある「つなぐ」ツールです。データ連携プラットフォーム「HULFT Square」はDataSpiderの技術を用いて開発された「つなぐ」クラウドサービスです。

通常のプログラミングのようにコードを書くこと無くGUIだけ(ノーコード)で開発できるので、自社のビジネスをよく理解している業務の現場が自ら活用に取り組めることも特徴です。

DataSpider / HULFT Squareの「つなぐ」技術を試してみてください:

簡易な連携ツールならば世の中に多くありますが、GUIだけで利用でき、プログラマではなくても十分に使える使いやすさをもちつつ、「高い開発生産性」「業務の基盤(プロフェッショナルユース)を担えるだけの本格的な性能」を備えています。

IT利活用の成功を妨げている「バラバラになったシステムやデータをつなぐ」問題をスムーズに解決することができます。無料体験版や、無償で実際使ってみることができるオンラインセミナーも開催しておりますので、ぜひ一度お試しいただけますと幸いです。


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貴社のビジネスで「つなぐ」がどう活用できるのか、データ連携を用いた課題解決の実現可能性や得られる効果検証を行ってみませんか?

  • SaaSとのデータ連携を自動化したいが、その実現可能性を確認したい
  • データ利活用に向けて進めたいがシステム連携に課題がある
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